鮮やかな色彩と指を使った独創的な味わいで、世界中の人々を魅了する【SHUN TODOROKI】

クリエイターインタビュー

BONATHIAで活躍するクリエイターの方をご紹介する特集。3回目の今回は、SHUN TODOROKIさんをご紹介します。アーティスト活動を始めたきっかけや制作、作品作りで大切にしていることなどを伺いました。

置物として飾っていた絵が人の心を動かした瞬間

―TODOROKIさんは、いつから作品を作り始めたのですか?
絵を描きだしたのは2014年くらいからです。特に興味があったわけではなかったのですが、岡本太郎の本に「絵は誰でも書ける」と書かれているのを読み、面白そうだと思い試しに描いてみました。
当時からバンドをやっていたので、看板代わりになるかと思い、初心者セットを購入して描いたみたものが最初の作品です。これはバンドメンバーから不評だったのですが、気にせず描いていました。

―初めての作品はどういったものだったのですか?
抽象画です。以前から色彩が好きでしたし、絵具を使ってキャンバスに色をつけるという行為は新鮮でした。初めのうちは筆で描いていたのですが、途中から「自分に筆を使う技術はない」と思い、指で描くようになりました。

―現在も指で描いていらっしゃいますよね。他に何か道具は使いますか?
造花を使っています。キャンバスに貼り付けて、その上からマニキュアで色づけています。こうした作品作りのきっかけは、絵を描き始めてから3年後くらいに、知人からフラワーアレンジメントを勧められたことです。作品に花があったら面白そうだと思い、取り入れてみました。
マニキュアに関しては、絵具で描いた作品が物足りないと思っていた時にたまたま目に入ったので実験的に使ってみたら、とてもいい仕上がりだったので今でも使っています。

―普通は筆で描くところを指で描くとは、独創的ですね。
指で描いていることが、私の作品の魅力を形作っていると思います。指ならではの色彩があり、これは筆では出せません。
画商の方から「絵具には薬品も含まれているから、指で描かない方がいい」とアドバイスをいただいたことがあるのですが、タッチが気に入っているので、気にせず手袋もせずに描いています。

―少し心配になりますが、だからこそこの味わいが出るのですね。ちなみに、どんな絵具や道具を使っていますか?
主に使うのは、アムステルダムというアクリル絵具です。アクリルガッシュを使ったことがあるのですが、ひび割れるので今は使っていません。また、メディウムという艶出しのクリームを混ぜることもあります。
マニキュアは安価なものを選びますが、造花は100円均一などではなく、造花店で購入します。たまに赤や青の花を使いますが、基本的には白い花に色を重ねます。

造花を使った作品がきっかけで、花の先生の個展に参加

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―これまで多くの作品を生み出されていますが、初めて作品が売れたときのことは覚えていますか?
はい。バンド活動でCDを販売しているとき、ちょっとした置物として絵を置いていました。するとお客さんから「これは売っているの?」と聞かれ、ものすごく驚きました。独学で描いたものですし、そもそも売るという発想がなかったんです。それでも「買います」と言っていただき、本当に購入してくれました。

―売るつもりがなかったのに、お金を出しても買いたいと心を動かしたんですね。
本当にびっくりでした。そこから少しずつ絵の展覧会に出すようになり、作品を売るというところに意識が向いてきたと思います。

―その経験が、今に繋がっているのですね。現在、作品作りで心掛けていることはありますか?
多くの方は作品にサインを入れますが、私は書きません。サインを入れると、絵の向きが決まってしまいます。しかし絵を受け取った人が飾りたいように配置してほしいので、表に書かないようにしています。
また、自分の中のコンセプトとして赤と青は使うようにしています。それ以外に、細かいルールなどはありません。

―色々な道具を使われるんですね。一つの作品を作るのに、どのくらいの時間がかかりますか?
作品によってまちまちですが、あまり長い時間をかけ過ぎないようにしています。1日で描き上げることもあれば、重ね描きをするために数日かけることもあります。下書きはせず真っ白のところに描き始めるので、その分あまり時間がかかりません。
どの作品も、アトリエで描いています。もともとはガラスの作品の職人の方がいらっしゃった場所で、その工房をお借りし製作しています。

―作品はアトリエで生まれているんですね。これまでに描いたものの中で、特に思い出深い作品ありますか?
カラーという花を使った作品を、個展で展示していました。すると通りがかった方がその作品に興味を持って、声をかけてくれました。話しているとその方はお花の先生で、そのご縁で、先生の個展に私の作品を出すことになったんです。
当日は、先生が花を活けて、私が後ろで作品を描きました。その時の絵は、今までで一番思い出深い作品です。

絵や音楽の製作を楽しんで作品を作り続ける

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―作品を見た方に、どのように楽しんでほしいですか?
実は外国の方に販売することが多く、反応を直接聞く機会はかなり限られています。とはいえ、私としては見たときに心が元気で晴れやかになるような絵を描こうと思っているので、少しでも気晴らしになったらいいですね。

―確かにTODOROKIさんの作品は鮮やかで、元気が出るものばかりですね。ご自身は絵を描いている時、どのような感情になりますか?
楽しく描いています。絵はどこに終わりがあるかわからないもので、気持ち次第です。だから時間がかかることはありますが、行き詰ったり煮詰まったりすることはありません。製作中は、他に何も考えなくてよいという喜びがあります。

―確かに、楽しんで描いていらっしゃるのが伝わってくる作品です。今後、何か目標としていることはありますか?
作品そのものについては、何枚も描いていく中で、同じことの繰り返しにならないようにしていきます。また、外国での販路を広げていきたいです。実際に、外国でアートの販売サイトを立ち上げている企業に声をかけてもらい、そこでの販売を始めました。

―すでに目標に向かって行動されているんですね。これからのご活躍にますます期待が寄せられます。
ありがとうございます。販売を頑張りつつ、これからもアートを楽しんでいきたいと思っています。私はバンドをしていますが、音楽はルールがある一方、絵は何してもよく自由度が高いです。どちらがいいというわけではなく、両方をやっていきたいと思っています。
曲にしろ絵にしろ、私は何かを作ることが好きです。製作中は心が安らぎますし、その時間は代えがたいものだと感じます。私にとってそれがすべてなので、これからも楽しんで取り組んでいきたいです。

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