これまでオリジナルグッズの制作には、デザイナーへの依頼やIllustrator・Photoshopといった専門ソフトの習得が必要でした。ハードルが高いだけでなく、時間やコストもかかり、個人や小規模なショップが気軽に挑戦するには限界があったのも事実です。ところが近年、急速に普及している生成AIは、この状況を大きく変えつつあります。文字で「こんなデザインにしてほしい」と指示するだけで、AIが数秒で複数のデザイン案を提示してくれる。これまで「作る側」に立てなかった人でも、自分のアイデアを形にできる時代がやってきたのです。
生成AIを使ったデザインは単なる流行ではありません。今後、オリジナルグッズ制作における新しい標準になる可能性が高い技術です。まさに、デザインの常識が変わる時代です。
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もくじ
生成AIとは何か、そしてなぜデザインに強いのか
生成AI(Generative AI)とは、人間の入力したテキストをもとに、画像や文章、音楽などを自動で生成するAIのことを指します。デザイン分野における生成AIの強みは、ユーザーの言葉を理解し、イメージを形に変換できることにあります。
たとえば「夏祭り向けのカラフルなイラスト」「モノトーンで大人っぽいロゴ」「韓国風のパステルカラー背景に手書き風の文字」と入力すれば、AIはその指示を解釈して複数のデザインを瞬時に生み出します。通常であればデザイナーが何時間もかけてスケッチを重ねる作業を、AIが数秒で代替してくれるのです。
生成AIがデザイン分野で注目されている理由は「スピード」「低コスト」「多様性」にあります。従来では予算の都合で1案しか依頼できなかった場合でも、AIを使えば一度に10案以上の候補を得られる。そこから最適なものを選び、少し修正を加えるだけで、十分に商品化できるデザインに仕上げることが可能です。
主要な生成AIデザインツールと費用感
現在、数多くの生成AIツールが公開されていますが、それぞれ得意分野や利用環境、費用が異なります。ここでは代表的なツールを取り上げ、オリジナルグッズ制作にどう活用できるかを整理しました。
ツール名 | 費用感 | 得意分野 | 特徴・活用ポイント | デメリット |
---|---|---|---|---|
Canva(キャンバ) | 無料〜月額1,500円程度(Pro版) | Tシャツ・トートバッグ・マグカップなど定番グッズ | 日本語対応で直感的。初心者でも扱いやすく、Pro版で素材がさらに充実。 | 無料版は素材が制限される。商用利用にはPro版推奨。高度な細かい指示はやや苦手。 |
Adobe Firefly | 月額約3,000円(Creative Cloudに含まれる) | ロゴ・ポスター・文字デザイン | Adobe製品との相性が抜群。商用利用も安心。 | 単体での利用はできず、Creative Cloud契約が必要。費用はやや高め。 |
Stable Diffusion | 無料(PC導入が必要) | アニメ調・イラスト系グッズ(アクリルスタンド、同人アイテムなど) | 無料で自由度が高い。細かいカスタマイズが可能。 | 導入や操作に知識が必要。PCスペック次第で動作が重い。商用利用はモデルによって制限あり。 |
Midjourney | 月額15ドル〜(約2,200円) | アート作品・ファッション・インテリアグッズ | 芸術性の高い画像生成が得意。独創的な一点物に強い。 | 英語のみ対応。Discord必須で操作に慣れが必要。生成画像は公開ギャラリーに出る点に注意。 |
Canvaは「とにかく簡単に始めたい」人におすすめです。無料でも十分ですが、商用利用を前提にするならPro版が安心。ただし、細かい表現(たとえば「水彩風で淡いブルーグラデーションの背景に光の粒子を散らす」など)は少し苦手な面があります。
Adobe Fireflyは、IllustratorやPhotoshopとの連携が最大の強みで、ロゴやポスターなどのデザインに強力です。ただしCreative Cloud契約が前提なので、ライトユーザーにとっては費用が高めに感じられるでしょう。
Stable Diffusionは、無料で自由度が高く、アニメ調や二次創作に近いテイストが得意です。一方で、導入にPCの知識が必要で、低スペックPCでは動作が重いことがあります。また、利用するモデルによっては商用利用不可の場合もあるため、ライセンス確認が必須です。
Midjourneyは、アーティスティックで独創的なデザインを生み出すのが得意です。Tシャツやポスターなど、一点物やファッション性の高いグッズと相性抜群です。しかし、英語でのプロンプト入力が基本で、Discordを介して利用する必要があるため、慣れるまで少し敷居が高いと感じる人もいます。また、生成された画像は基本的に公開ギャラリーに表示される仕様なので、プライベートに作業したい人は注意が必要です。
用途別おすすめAIデザインツールの選び方
生成AIツールはどれも優秀ですが、「どんな目的で使いたいか」によって最適な選択肢は変わります。ここでは、オリジナルグッズ制作の用途別におすすめのツールをまとめました。
用途・目的 | おすすめツール | 理由・特徴 |
---|---|---|
初めてAIデザインを試したい | Canva | 日本語対応で直感的。無料でも十分に使え、Tシャツやマグカップなどの定番グッズに強い。 |
商用利用を前提にしたい | Adobe Firefly | Adobe公式で安心。IllustratorやPhotoshopと連携でき、印刷物に適した高解像度デザインを生成可能。 |
アニメ調や同人グッズを作りたい | Stable Diffusion | アニメ・イラスト風の表現が得意。無料で導入可能だが、PC知識や調整力が必要。 |
アート性・独創性を重視したい | Midjourney | 芸術的なデザインに強く、ファッションやインテリアグッズ向けに最適。独創的な一点物を作りたい人におすすめ。 |
これからAIデザインを始めたい初心者にはCanvaがベストです。日本語でプロンプトを入力できるので、操作に迷うことも少なく、無料から試せる安心感があります。SNSに投稿する簡単なグッズデザインや、プレゼント用のTシャツ・バッグ制作にも最適です。
商用利用を考えているならAdobe Fireflyが第一候補になります。特にブランド展開やショップ運営をしている人にとって、商用利用に安心なライセンスとAdobe製品との連携は大きな強みです。Fireflyで生成したデザインをIllustratorで微調整すれば、入稿データとしても高品質に仕上がります。
キャラクターやアニメ調の表現にこだわるならStable Diffusion。無料で使えますが、PC導入やカスタマイズが必要なため、中級者向けです。二次創作系やイベント向け同人グッズとの相性は抜群です。
ファッションやアート作品を作りたいならMidjourneyが一押しです。生成される画像の完成度が高く、アートTシャツやインテリアポスター、展示会向けのグッズ制作にぴったり。ただし英語でのプロンプト入力やDiscord利用といったハードルがあるため、ある程度慣れている方におすすめです。
プロンプトの工夫でデザインの質が変わる
生成AIを活用するうえで最も重要なのが「プロンプト」と呼ばれる指示文です。AIは人間の言葉をそのまま解釈するため、指示が曖昧だとイメージと違う結果になってしまいます。逆に、的確にプロンプトを書けるようになれば、AIを“自分専属のデザイナー”のように活用できるようになります。
プロンプトの基本構成
プロンプトは「色」「雰囲気」「具体的な要素」を組み合わせるのが基本です。
- 色:パステルカラー、モノクロ、ビビッドなど
- 雰囲気:かわいい、シンプル、レトロ、未来的など
- 要素:文字・モチーフ・背景・スタイルなど
例)
「パステルカラーの背景に、手書き風の英字で“Smile Everyday”と書かれたデザイン」
→ 「かわいいTシャツ」という曖昧な指示よりも、AIに明確なイメージが伝わる。
よく使われるプロンプト表現(初心者向け)
AIデザインでよく使われる単語や表現を知っておくと便利です。
- 色指定:pastel colors(パステルカラー)、vivid(鮮やか)、monochrome(モノクロ)
- 雰囲気:minimal(ミニマル)、retro(レトロ)、futuristic(未来的)、cute(かわいい)
- 質感:watercolor style(水彩風)、oil painting style(油絵風)、3D render(3D風)
- 用途:logo(ロゴ)、t-shirt design(Tシャツデザイン)、poster(ポスター)、illustration(イラスト)
日本語と英語の使い分け
CanvaやFireflyは日本語でのプロンプト入力に強いので、そのまま「桜の花びらを背景に、優しい雰囲気のデザイン」と書いても問題ありません。
一方、Stable DiffusionやMidjourneyは英語での入力の方が表現の幅が広がります。
例)
「anime style illustration, pastel colors, cute girl holding flowers」
→ 日本語の「アニメ風 かわいい女の子 花束」よりも精度が高いイラストが生成されやすい。
プロンプト改善のコツ
- 短くても具体的に
「かわいい」より「パステルカラーで柔らかい雰囲気のかわいい」と表現する。 - 余計な要素を減らす
情報を詰め込みすぎるとAIが混乱するので、最初はシンプルに。 - 生成結果を見て修正する
1回で理想の結果が出なくても、気に入った部分を残してプロンプトを修正すると精度が上がる。 - スタイルを加える
「watercolor style」「pop art」「flat design」など、アートスタイルを指定すると一気にプロっぽくなる。
実用的なプロンプト例(オリジナルグッズ向け)
- Tシャツ用デザイン
「minimal logo design, black and white, bold typography, street style」
(シンプルなロゴデザイン、モノクロ、大胆な文字、ストリート風) - アクリルスタンド用イラスト
「anime style, pastel colors, cute character with a bouquet, soft background」
(アニメ風、パステルカラー、花束を持ったかわいいキャラクター、柔らかい背景) - ポスター用デザイン
「retro 80s poster, neon colors, futuristic typography, glowing lights」
(80年代レトロポスター、ネオンカラー、未来的な文字、光の演出) - エコバッグ用イラスト
「hand-drawn style, eco-friendly theme, simple line art of leaves and flowers」
(手描き風、エコテーマ、シンプルな線画の葉と花)
プロンプトをさらに工夫する中級テクニック
- 比率を指定:「16:9」「1:1」などアスペクト比を指定できるツールなら活用すると便利。
- 否定的プロンプト:「without background」「no text」など不要な要素を除外できる。
- 画質指定:「high resolution」「4k quality」と書くと印刷向けの画像が生成されやすい。
- 具体的なアーティスト風:「in the style of watercolor painting」「inspired by Japanese ukiyo-e」など、画風を模倣できる。
実際にグッズ制作までの流れ

オリジナルグッズに落とし込むまでのプロセスはシンプルです。まずテーマや目的を決め、AIにプロンプトを入力して複数の候補を生成します。その中から気に入ったデザインを選び、必要に応じて文字や色を調整。完成したデータを高解像度のPNGやJPG形式で保存し、グッズ制作サイトにアップロードすれば注文可能です。
例えば「夏フェス用のTシャツ」を作る場合、最初にCanvaで「カラフルでポップなロゴデザイン、文字は“Summer Festival 2025”」と入力すれば、数パターンのロゴが表示されます。その中からイメージに近いものを選び、フォントを日本語に変えたり色を微調整したりして完成度を高めます。保存した画像をBonathiaやオリジナルファクトリーといった制作サービスにアップロードすれば、実際にTシャツとして商品化できるのです。
生成AI活用のメリットと注意点
生成AI活用のメリット
- 短時間で大量のデザイン案を生成できる
数秒で複数の案を得られるため、試作品や企画検討のスピードが格段に上がります。
👉 最初から完璧を目指さず、まずは10案ほど出してから気に入ったものを選ぶと効率的です。 - 低コストで制作できる
プロに依頼するより大幅に安く、無料ツールでも十分なクオリティが得られます。
👉 無料で試してから、有料プランに移行するのがおすすめ。商用利用予定なら最初から有料版を検討すると安心です。 - デザイン経験がなくても扱える
ソフトの専門知識が不要で、言葉で指示するだけで完成度の高いデザインが作れます。
👉 「色+雰囲気+要素」を意識してプロンプトを書くと、初心者でも狙い通りのデザインに近づけます。 - 多様なスタイルを簡単に試せる
水彩風・レトロ・アニメ調など、通常なら時間のかかるテイスト変更もすぐに可能です。
👉 同じ要素を「watercolor style」「retro」「flat design」と切り替えて比較すると、自分に合った方向性を見つけやすいです。 - アイデア出しやブレストに使える
曖昧なイメージを即座に可視化できるので、チーム内の共有にも役立ちます。
👉 完成品を目指すだけでなく、「発想を広げるためのツール」として活用すると効果的です。
生成AI活用のデメリット・注意点
品質が安定しない
同じ指示でも結果が毎回異なるため、狙ったデザインを得るのが難しいことがあります。
👉 1回で諦めず、気に入った要素を残しながらプロンプトを少しずつ修正すると精度が上がります。
商用利用に制限がある
「個人利用はOK、販売は不可」といった規約があるツールも存在します。
👉 必ず公式サイトの利用規約を確認し、商用利用可のツール(例:Adobe Firefly)を選ぶと安心です。
オリジナリティ不足の懸念
他のユーザーと似たデザインになる可能性があり、差別化が難しい場合があります。
👉 AIでベースを作り、文字や配色を自分でアレンジすることで“唯一無二”のデザインに仕上げられます。
著作権や商標のリスク
有名キャラクターやブランド名を含めると、著作権侵害になる恐れがあります。
👉 既存作品を参考にするのではなく、「色・雰囲気・モチーフ」といった抽象的な指示にとどめることが大切です。
印刷品質に対応できない場合がある
無料ツールは解像度が低いこともあり、大判ポスターや高品質グッズには不向きな場合があります。
👉 「high resolution」「4k quality」などをプロンプトに加えるか、有料版で高解像度出力を利用すると安心です。
AIとともに広がるオリジナルグッズの未来

生成AIは今後、単にデザインを補助するだけでなく、オリジナルグッズのあり方そのものを変えていくでしょう。すでに実験的に行われている事例として、顧客がその場でAIにデザインを依頼し、即時にグッズ化して購入できる仕組みがあります。また、SNS上でAI生成デザインを公開し、ファン投票で人気の高いものを商品化する流れも広がっています。
将来的には、イベント会場やポップアップストアで「その場でAIにリクエストして即プリント」という体験型グッズ販売が普及するかもしれません。大量生産から個別最適化へ。生成AIは、オリジナルグッズ市場を大きく進化させる可能性を秘めています。
まとめ
生成AIは、これまでデザインを専門家に任せるしかなかった人々にも「自分のアイデアを形にできる力」を与えました。CanvaやStable Diffusionのような無料ツールから始めてもいいですし、Adobe FireflyやMidjourneyを活用して本格的に商用展開してもいい。大切なのは、プロンプトを工夫し、AIを活用しながら自分なりのオリジナリティを加えることです。
オリジナルグッズ制作の未来は、間違いなくAIとともにあります。あなたもぜひ生成AIを試し、世界にひとつのデザインを生み出してみてください。
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