ラインが消える?イラストがくすむ?印刷トラブルを避けるための基礎知識

ブログ

オリジナルグッズを作る際に避けて通れないのが「印刷」。
どれだけ可愛いイラストを描いても、印刷後に 色がくすむ・線が消える・細部が潰れる といった
失敗が起きることがあります。

「データではきれいなのに、仕上がりがぼやっとしてる……」
「線が細くて全部飛んでしまった!」

こんな印刷トラブルを防ぐためには、イラスト制作の段階で“印刷の特性”を理解しておくことが大切です。
この記事では、オリジナルグッズ制作における代表的な印刷トラブルと、その原因・対策 を
初心者にもわかりやすく解説します。


◆ よくある印刷トラブル①:線が消える・細部が潰れる

インクカートリッジ

もっとも多いトラブルが、細線が印刷で再現されないこと。
印刷では、画面上よりも“線が細く・薄く”見えやすく、特にミニキャラ・デフォルメイラストは要注意です。

【原因】

  • 線の太さが0.5pt以下
  • 色が薄い(灰色・淡色)
  • 高解像度で描きすぎて縮小した際に細部が潰れる
  • 印刷機の特性で“黒が弱い”設定になっている

【対策】

  • 線は0.8pt〜1.2pt以上が安全
  • グレー線ではなく濃い色(黒/紺/濃茶)を使用
  • 細かい書き込みは大胆に省略する
  • 小さなサイズ(アクキー・缶バッジなど)を前提にズーム表示で確認する

特にアクリル系のグッズは線が沈み込みやすいので、太め推奨です。


◆ よくある印刷トラブル②:色がくすむ・全体が暗くなる

「データでは鮮やかだったのに、実際の印刷は色が濁って見える……」
これはグッズ制作では非常に多い相談です。

【原因】

  • モニターはRGB、印刷はCMYKで色域が違う
  • パステルカラーはCMYKだと再現力が弱い
  • 影色が暗すぎる
  • 彩度が低く、印刷でさらに落ちる
  • 背景とキャラの色が近く、メリハリが出ない

【対策】

  • 彩度を少し高めに調整しておく(印刷で落ちる前提)
  • 淡い色は濁らないように2色以上を重ねない
  • 原色系はCMYKだと沈むため、少し明るめに
  • 背景はキャラと離れた色にする(補色を使うと◎)
  • ホログラム・箔押しなど特殊加工系は特に色が変わるので試作推奨

スマホとパソコンでも見え方が違うため、複数デバイスで色味をあらかじめチェックすると安心です。


◆ よくある印刷トラブル③:白押さえ(白版)が透ける

アクリルキーホルダー・アクリルスタンドなどでは「白押さえ(白版)」という工程があります。

これがうまく調整されていないと……

  • キャラの色が薄く透けてしまう
  • 裏側の背景が混ざって見える
  • 色が思ったより“淡く”見える

という失敗が起こります。

【白押さえ問題の原因】

  • 白版の形がズレる
  • 白版をつける範囲が狭すぎる
  • 半透明効果を狙いすぎて白版を弱めている

【対策】

  • 白押さえはキャラより2mmほど広く取る
  • 色を1段濃いめに調整する
  • 半透明にしたい場合は部分的に白版を抜く

白押さえは初心者が最もつまずきやすい工程なので、印刷会社のテンプレートを必ず使いましょう。


◆ よくある印刷トラブル④:ぼける・にじむ・輪郭が不鮮明

印刷データの解像度不足によって起こることが多いトラブルです。

メガネとぼやけた背景

【原因】

  • 72dpiの画像を使っている
  • 拡大した画像をそのまま印刷している
  • もともと画質が荒い
  • ぼけた写真を取り込んでいる

【対策】

  • 最低300dpi(推奨350dpi〜600dpi) で作成
  • 仕上がりサイズ以上で描いて縮小する
  • 文字は小さくしすぎない
  • jpgよりpng推奨(圧縮率が原因でにじむため)

細部をしっかり見せたいグッズ(ステッカー・アクスタなど)は特に重要です。


◆ よくある印刷トラブル⑤:トリミング位置がずれる・構図が崩れる

印刷や加工の工程には「ズレ」が発生します。
実物のアクキーやステッカーを見れば、1〜2mmのズレはどのメーカーでも起きています。

【原因】

  • 塗り足し不足
  • ギリギリを攻めた構図
  • 外枠とキャラが近すぎる
  • 断裁ズレの想定がない

【対策】

  • 塗り足しは3mm以上
  • 大事な部分(顔・文字)は外枠から 5mm以上 離す
  • 輪郭カットラインにキャラを近づけすぎない
  • はみ出ても良い構図にする

ズレを完全に防ぐことはできないため、「ズレても崩れないデザイン」にしておくことが最大の対策です。


◆ 印刷トラブルを防ぐ“制作前チェックリスト”

制作前に以下を確認すると、失敗を大幅に減らせます。

✔ 線は0.8pt以上あるか

✔ 影色は適度に濃くしているか

✔ 彩度は落ちすぎていないか

✔ RGB→CMYKの差を考慮しているか

✔ 解像度は300dpi以上か

✔ 塗り足し3mmを確保しているか

✔ 白押さえ(白版)の理解があるか

✔ 印刷業者のテンプレートを使用しているか

グッズ制作はイラストの可愛さだけでなく、“印刷の特性を理解しているか”が仕上がりを左右します。


◆ まとめ:印刷の知識は「失敗しないグッズ作り」の第一歩

印刷トラブルは、ほとんどが 「制作段階で気をつければ防げるもの」 です。
線の太さ、色の選び方、白押さえ、解像度、構図、塗り足し——
これらを意識してデータを作るだけで、完成度は見違えるほど変わります。

初めてのグッズ制作は不安もありますが、印刷の基礎を知っておくだけで“失敗しない”データ作りが
できるようになります。

オリジナルグッズをもっと綺麗に・可愛くしたい人は、ぜひ今回のポイントを意識して制作してみてくださいね。


【ブログをご覧いただいてる方に特別クーポン】

クーポン

BONATHIAで使用できるクーポンおひとり様1回限りと記載お願いします。
クーポンコード
2000円以上の購入でで300円オフ
5X5IZPMT

クーポンコード
5000円以上の購入でで500円オフ
WZQB1AJY


自分の「好き」を、もっと気軽に広げよう!

クリエイター向けのbonathiaのバナー

オリジナル商品を販売しているまたはしようとしているあなたにとって、
「在庫リスクゼロ」で「自由度の高い」販売スタイルを実現してくれる救世主「BONATHIA」

BONATHIAはデザイン性 × 使いやすさ × 集客力の3拍子が揃ったサービスです。

✅ 在庫なしで商品数を増やしたい

✅ 手間をかけずにショップ運営したい

✅ もっと自由に、自分らしいグッズを届けたい

そんな方には、BONATHIAがおすすめ!

BONATHIAでつくれる
グッズを見てみる

関連記事

特集記事

ランキング

  1. 1

    オリジナルシューズ、カスタムスニーカーがオーダーメイドできるおすすめサイト

  2. 2

    世界に一つだけのオリジナルバスケットシューズを作ろう!

  3. 3

    1つからつくれる!オリジナルヨガマットの選び方と制作できるおすすめサイト

  4. 4

    自作グッズと著作権の関係|私的利用ならOK?販売はNG?クリエイター向け著作権入門

  5. 5

    ドロップシッピング成功事例!在庫ゼロから月商30万円を達成したリアルストーリー

最近の記事 インタビュー 特集記事
  1. ラインが消える?イラストがくすむ?印刷トラブルを避けるための基礎知識

  2. ミニキャラ・デフォルメ絵をグッズにする時の注意点|可愛く仕上げるためのポイントを解説

  3. 迷ったらこれ!初心者が最初に作るべき“定番グッズ”ランキング

  4. “夜”をテーマにしたグッズが人気急上昇中|月・星・灯りモチーフ特集

  5. 商品ページの離脱率を下げる!伝わる商品説明文の書き方

  6. SNSで話題の“透明感デザイン”をグッズに!印刷で失敗しないポイント

  7. 誕生日プレゼントに喜ばれる!世界に一つだけのオリジナルギフト特集

  8. 推しを感じる配色とは?キャラカラーで作る「愛が伝わるデザイングッズ」

  9. “多様性”はデザインできるか?誰もが心地よく使える表現とは

  10. “デジタル孤独”の時代。なぜ人はモノに愛着を持つのか?

  1. アートで自分の「生」を表現し、目にした人の世界が広がる作品を生み出す【syaame】

  2. 観た人を幸せな気持ちにさせる作品をジャンル問わず作り続ける【Sayuri Nagakura】

  3. 共感覚だからこそ見える世界を作品に落とし込み、人生の言語化にチャレンジする【YU-YU】

  4. 体調を崩しても、自分の存在意義として作品を作る手を止めずに描き続ける【冴木みやこ】

  5. 描くことこそ自分の生きる意味という自負を持ち、作品を通して人を癒し続ける【ume】

  6. 北海道の小さな町から世界に羽ばたき、表現を続ける【Takenao Wada ART】

  7. 作品を描きたい衝動に駆られた3歳から現在まで、呼吸するようにアート作品を生み出す【じゅり】

  8. 子育てと両立しながら制作し、日常に「晴れ」を届ける【HARE】

  9. 鮮やかな色彩と指を使った独創的な味わいで、世界中の人々を魅了する【SHUN TODOROKI】

  10. 「思い通りにならないこと」を求め、偶然性の高い作品を作る【Takeshi Yokoshima】

  1. アートで自分の「生」を表現し、目にした人の世界が広がる作品を生み出す【syaame】

  2. 観た人を幸せな気持ちにさせる作品をジャンル問わず作り続ける【Sayuri Nagakura】

  3. 共感覚だからこそ見える世界を作品に落とし込み、人生の言語化にチャレンジする【YU-YU】

TOP